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カヌレの歴史はワインで有名なボルドー地方から?誕生から現代まで解説

2023年05月26日お役立ちブログ

フランスのお菓子として、日本でも人気のカヌレ。
1990年代に日本でブームとなり、現在も新しいカヌレが次々と誕生しています。

今回はカヌレ誕生の歴史を解説します。
カヌレの歴史を知って、カヌレをさらに楽しみましょう。

カヌレの歴史はワインで有名なボルドー地方から?誕生から現代まで解説

カヌレはどんなお菓子?

カヌレは溝のある釣り鐘状の形をした、フランスの伝統的な焼き菓子です。

卵黄にバターや牛乳、薄力粉、砂糖を混ぜて作った生地に、ラム酒やバニラビーンズで風味づけして焼き上げます。

焼き上げる際、みつばちが作り出すロウ「蜜蝋」を焼き型に塗って生地を流し込みます。
そのため、外側がカラメル状になって、焦げ茶色の見た目とカリッとした食感に仕上がるのが特徴です。
なお、現在では蜜蝋の代わりにバターを使うレシピが一般的です。

カヌレの内側はもっちりとした弾力があり、外と中で異なる食感を味わえます。

カヌレの歴史はフランスのボルドー地方から

カヌレの正式名称は「カヌレ・ド・ボルドー」といい、フランス南西部のボルドー地方にルーツがあるとされていますが、その歴史は謎に包まれた部分があります。

ワイン造りで余った卵黄を活用

フランスのボルドーはワインでも有名な地域です。

ワイン造りでは、沈殿する不純物などを取り除く「澱引き」と呼ばれる作業があります。
この工程では卵白に含まれるたんぱく質成分が、ワインに沈む澱の成分と結び付きやすい点を利用し、攪拌した卵白をワインに入れて沈んだ部分を除去していました。

ただ、この方法では卵白だけが使われるため、ワインを製造するほど卵黄が残ってしまいます。
そこで、残った卵黄を活用するためにカヌレが考案されたと伝えられています。

修道女が作り始めた説も

カヌレは16世紀にボルドーの修道院で、修道女たちが作り始めたという説もあります。
その後、フランス革命により聖職者たちが迫害を受けたため、修道院で作られていたカヌレのレシピは失われたらしく、当時の詳しい資料は残っていません。

時代を経て現在のカヌレへ

17世紀になると、ボルドーには交易品としてアメリカ大陸からラム酒やバニラなどが伝わり、カヌレの風味づけに加わえられるきっかけになりました。

19世紀にはカヌレが作られなくなった時期もありましたが、20世紀初め頃にはボルドーの郷土菓子として知られる存在となり、1985年にはカヌレの同業組合が発足しています。

現在、フランスにはカヌレ専門店が多数登場しており、日本でもフランスのお菓子として認識されています。

カヌレの日本での歴史は?

日本におけるカヌレの歴史は、1990年代のカヌレブームに始まります。
ここでカヌレというフランスの焼き菓子が日本で知られるようになり、定着していきました。

そして近年、カヌレは日本独自の進化を遂げ、第2次ブームが到来しています。
新しいフレーバーや新しい食感、SNS映えを狙った華やかなデコレーションなどで注目を集めるカヌレが登場し、日本でもカヌレ専門店が増えています。

カヌレの食べ方

再び日本でも注目されるカヌレですが、食べ方を変えるとさらに楽しめます。
代表的な食べ方を紹介します。

そのまま食べる

とくに手を加えず、カヌレそのものの味をシンプルに味わう食べ方です。

最近は果物やチョコレート、紅茶などを生地に練り込んだものや、チョコレートのコーティングをしたものもあり、そのままでもバラエティ豊かな味が楽しめます。

トッピングして楽しむ

そのままでも美味しいカヌレですが、クリームやドライフルーツ、ナッツなど好みの素材を加えても楽しめます。
自分好みのアレンジで、カヌレを楽しんでみましょう。

トッピングする場合は、フレーバーが加わったものやデコレーションされたものより、シンプルなプレーンのカヌレがオススメです。

少し温めて食べる

電子レンジやトースターで少し温めると、カヌレの風味や食感が引き立ちます。
カヌレを焼きたてのような味わいを楽しみたい場合には、温めて食べるのがおすすめです。

トースターで温めると、外側のこんがりとした食感がより強調されます。
ただし、焦がしてしまうとカヌレの美味しさが損なわれるので、加熱中は目を離さないようにしましょう。

冷やして食べる

カヌレのしっとり・もっちりした食感を楽しみたい場合は、冷蔵庫で冷やすのがおすすめです。

冷やすときは乾燥を防ぐため、カヌレをラップで包みましょう。
冷やしたカヌレは、クリームやアイスのトッピングとも相性が良くなります。

まとめ

カヌレはフランスのボルドー地方にルーツのある焼き菓子で、外側はカリカリ・内側はもっちりとした食感が特徴です。

ワインの製造工程で余った卵黄を使ったお菓子として考案され、一説には16世紀に修道院で作り始められたとも言われています。

20世紀に入るとカヌレはボルドーの郷土菓子として認知され、1985年には同業組合が発足。
現在ではカヌレ専門店が多数登場し、日本でもフランス菓子の一つとしてなじみの存在です。

TVでも紹介された飛騨高山のカヌレのお店『アマヤカ亭』